- 2025年4月8日
冠攣縮性狭心症
冠攣縮性狭心症は、冠動脈(心臓自身を栄養する血管)の一時的な痙攣によって、狭窄もしくは閉塞を生じて、心臓の筋肉への血流障害を生じる病気です。狭心症の約60-70%に冠攣縮が関与していると言われています。
安静時に発症することが多いのですが、運動や過換気、ストレスで誘発されることもあります。痙攣は、副交感神経と交感神経が入れ替わる時間帯である、夜間から早朝に起こりやすいとされています。
診断は、24時間心電図検査やカテーテル検査(薬剤による誘発)などがありますが、発作をとらえることが困難なこともよくあります。その際は冠動脈に狭窄がなく、発作時にニトロなどが著効することなどが診断の一助となります。
治療としては、喫煙している人は絶対に禁煙して頂きます。禁煙していた方が、飲酒などを契機に喫煙した結果、心肺停止状態となり、亡くなってしまうという患者さんを、何度も救急外来で診てきました。働き盛りの男性であることが多く、残された家族に説明をするのは、辛い経験でもあります。
脂質異常症の治療、ストレス回避、節酒にも取り組んで頂きます。発作予防として降圧薬であるカルシウム拮抗薬を中心とした薬を使用し、硝酸薬やニコランジルなども併用します。
写真は今日の夢前川の桜です。もう散り始めていますね。週末はたくさんの人が、土手でお花見をしたり、お弁当を食べたりしていましたね。入学式が終わったのちに、桜と一緒に写真撮影をしている家族もよく見かけます。散歩にも良い季節ですね。ではまた!

