• 2025年8月16日

コレステロールは、“低ければ低いほど良い”(The lower, the better)

コレステロール(LDL-C悪玉コレステロール)に関しては、低ければ低いほど良いというしっかりとしたデータがあります。

健診でコレステロール値異常を指摘され、来院される方のなかで、LDL-Cが基準値より低い方がおられます。これは全く問題ありませんし、むしろ喜ばしい結果です(残念ながら健診では、基準値をはずれると異常と指摘されてしまいます)。

その逆の方もおられます。HDL-C(善玉コレステロール)が高いと指摘されて来院されますが、“良い体質をお持ちですね、うらやましいです“ といつもお話をしています。

このような方に、血縁者に狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの心血管疾患の有無を確認すると、たいてい“いません”と言われることが多いです。HDL-Cは、血管壁に付着したコレステロールを回収してくれる役割があり、それが動脈硬化の進行を防いでくれるのです。

少し話がそれましたが、LDL-Cは低ければ低いほど良いので、薬を飲んで下がり過ぎを心配する必要はありません。

また薬の副作用を懸念される方もいます。特に横紋筋融解症については、心配される方が多いですが、頻度は0.1%未満なので、1000人に1人もいないのです。

私自身も医師として25年以上、たくさんの脂質異常症の方に投与してきましたが、横紋筋融解症の副作用は経験していません。適切な時期に血液検査などをしておけば、十分に防げます。

コレステロールが高いのを、症状がないからと放置していませんか?薬を飲むかどうか悩んでいる方は、気軽にご相談ください。

写真は、先日散歩中に撮影した夢前川からの夕焼けです。綺麗ですね。

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