• 2024年7月20日
  • 2024年7月15日

“テニスが好きだ”

先日患者さんから“先生、テニスが上手なんですか?”

私 “・・・いや、上手っていうほどではないんですけど・・・”

と歯切れの悪い返事しかできませんでした。患者さん、せっかく話を振って頂いたのに、すいません。

“テニスが好きなんですか?”って聞いてくれれば、即答できたんですけどねー。

最近、なぜか診察室にテニスのラケットがおかれています。3年ぶりに新しいラケットを買ったので、ずっと眺めていたんです(笑)。子供みたいですね。

いわゆるテニス経験者ではなく、約3年前から始めました。思えば約3年半ほど前のことですが、COVID-19感染拡大にて当時勤めていた病院にてクラスターが起こりました。当時はまだワクチンも抗ウィルス薬もない状態で、病棟全体がレッドゾーンとなり、防護服を着て診察をしている様は、まるで映画を見ているような非現実的な世界でした。

私が担当する患者さんは、足の潰瘍や壊疽のある重症患者さんが多く、元来感染などにも弱い方々ですので、成すすべもなく亡くなる方が続出しました。患者さんの入退院や外来もストップし、カテーテル治療などの日常していた医療行為も全てできなくなりました。帰宅しても私自身が感染している可能性があるため、家族とも隔離状態でした。多くの医療従事者が似たような経験をしていると思います。

1人で考える時間も増え、必然的に今後の人生などについても考えることになったように思います。その頃から、70や80歳まで人生があると思って生きずに、数年後に死を迎えたとしても、”まあまあ楽しかったよこの人生”と思えるような生き方をしたいと思っています。その後もロシアによるウクライナ侵攻、年始の能登半島地震などもあり、この思いは年々強くなっている気がします。この考えは、開業にも影響したかもしれません。

テニスを始めたのは、そんな時期と理由からでした。タイミング的には、娘が辞めて、代わりに入会する形になりました。担当コーチは娘の担当と同じコーチでしたが、最初にボールを打って、コートの天井に突き刺したときに、コーチが

“娘さんが天井にボールを打ってたのは、お父さんの遺伝なんですね!”と言われ、

“そんな訳ないやろ!”と心の中でツッコミながら、2人で笑ったのを思い出します。

それから3年と少し、怪我をしながらも、ゆっくりゆっくりと上達?して、今では中途半端な中級者です(笑)。ただこれだけは言えます。“私はテニスやその仲間が好きです”

ではまた!

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