ペースメーカー外来
ペースメーカー外来の目的と対象
当クリニックでは、通常のペースメーカー植え込みをされた患者さまを対象としたペースメーカー外来を実施しています。埋め込み型除細動器、両心室ペースメーカー、両心室ペーシング機能付き埋め込み型除細動器、埋め込み型心臓モニターなどについては対象としておりませんので、ご了承ください。ペースメーカーは精密機器であり、その機能点検や電池の消耗度、患者さまの身体の状態に応じたプログラム設定の最適化のために、定期的な点検が不可欠です。
通常、3カ月から半年に1回程度の定期検査が目安となります。
外来での検査内容
ペースメーカー外来では、特殊な機械を体の外から当てるだけで、ペースメーカーから様々な情報を読み取ることが可能です。
具体的な点検内容は以下の通りです。
- 問診: 気になる症状や内服薬、治療中の病気の経過を確認します。
- 心電図検査: ペースメーカーからの電気パルスの出方や伝わり方、拍動が正常に行われているかを確認します。
- 胸部レントゲン検査: 心臓や肺の状態、機能、異常や変化を確認します。リードの先端位置確認や本体の位置を確認します。
- イベント確認: 不整脈が発生した際の心電図記録を確認します。
- 電池寿命: 残りの電池寿命をチェックし、必要に応じて本体交換(電池交換)の時期を検討します。
- プログラムのチェック: ペースメーカーが患者さまに最適なプログラムで稼働しているかを確認します。
- リードのチェック: 心臓と本体をつなぐリード線に断線などのトラブルがないかを確認します。
- 生活指導: 日々の生活での注意点や、運動時などに不整脈が出ていないかなどを確認し、詳しくお伝えします。
受診の流れ・持ち物
受診の際は、健康保険証に加え、必ずペースメーカー手帳をご持参ください。手帳がない場合、正確な診断やペースメーカーチェックができない場合があります。
対応メーカー
当クリニックでは、日本メドトロニック社の製品にのみ対応しています。
よくあるご質問
- MRI検査は受けられますか?
- 現在のペースメーカーには、特定の条件下でMRI検査が可能な「条件付きMRI対応ペースメーカー」があります。しかし、制限があるため、必ず事前に主治医にご相談ください。MRI対応ペースメーカー手帳をお持ちの場合はご提示ください。
- ペースメーカーの電池はどのくらいもちますか?交換は必要ですか?
- ペースメーカーの電池寿命は約10年程度ですが、ペースメーカーにどの程度依存しているかで、変わります。依存している人ほど、電池寿命は短くなる傾向にあります。電池が消耗すると、本体を交換する手術が必要になります。定期的な外来チェックで電池残量を確認し、適切な時期にご案内します。
- どのような家電製品に注意が必要ですか?
- 携帯電話は植え込み部位から15cm以上、IH調理器や電子レンジは22cm以上離して使用するなど、電磁波を発生する機器には注意が必要です。